植物の組織は多様な細胞から構成される
植物の葉、茎、根などには、異なる機能を持つ細胞が存在しています。
例えば、葉には表皮細胞、葉肉細胞、維管束などが存在し、それぞれ光合成や物質輸送などの役割を担っています。
植物の成長や環境応答を理解するためには、特定の細胞や組織領域に注目した解析が重要です。
しかし、植物組織全体を用いた遺伝子発現解析では、異なる細胞に由来する情報が混在します。
LCMで植物組織を選択的に回収する
レーザーマイクロダイセクション(LCM)は、顕微鏡で観察した試料から目的の細胞や組織領域を選択して回収する技術です。
植物研究では、例えば次のような領域を回収することが考えられます。
・葉の表皮組織
・葉肉組織
・維管束
・根の特定領域
・植物の成長点
・病原体感染部位と周辺組織
これらを個別に解析することで、植物組織内の局所的な遺伝子発現変化を調べることができます。
植物組織特有の課題
植物細胞には細胞壁があり、動物細胞とは異なる機械的性質を持っています。
また、植物組織には多糖類やフェノール性化合物など、核酸抽出や下流解析に影響する成分が含まれる場合があります。
そのため、植物組織のLCMでは、切片作製、染色、細胞回収、核酸抽出までを一連の工程として最適化することが重要です。
Accuva Cellectによる植物組織の回収
米国LAXCO社のAccuva Cellectは、IRレーザーとUVレーザーを搭載したLCMシステムです。
メーカーは、植物組織などの高密度な試料に対するUVレーザーの活用を紹介しています。
また、植物組織から生きた試料を分離し、遺伝子発現解析につなげる研究に関するアプリケーションノートも公開しています。
ただし、生きた植物組織の回収や回収後の解析が可能かどうかは、植物種や試料調製条件によって異なります。
植物研究への応用例
環境ストレス応答
乾燥や塩ストレスなどに対する、特定組織の遺伝子発現変化を調べる研究。
植物病理学
病原体感染部位と非感染部位を分けて回収し、植物の防御応答を比較する研究。
発生・分化研究
成長点や分化過程にある組織を回収し、発生関連遺伝子の発現を解析する研究。
まとめ
植物研究では、組織内の位置や細胞の種類によって、遺伝子発現や機能が異なります。
LCMを利用することで、目的の組織領域を選択して回収し、より局所的な分子解析を行うことができます。
Accuva Cellectは、IR・UVデュアルレーザーによって植物組織の選択的回収を支援します。
植物組織へのLCMの適用や装置導入については、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。
製造元:LAXCO(米国)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com