染色によって目的細胞を識別する
組織の中には、形態が似ていても異なる性質を持つ細胞が存在します。
そのため、顕微鏡による形態観察だけでは、目的とする細胞集団を十分に識別できない場合があります。
このような場合には、免疫組織化学(IHC)や免疫蛍光染色などの技術が役立ちます。
特定のタンパク質に対する抗体を使用することで、細胞の種類や状態を識別するための情報を得られます。
染色とレーザーマイクロダイセクションを組み合わせる
レーザーマイクロダイセクション(LCM)は、顕微鏡で観察した組織や細胞試料から、目的の細胞を選択的に回収する技術です。
免疫染色と組み合わせることで、染色された特定の細胞集団を選択し、RNAやDNAなどの解析に利用することができます。
例えば、組織内の特定のマーカー陽性領域を回収し、その領域に由来する遺伝子発現を調べる研究が考えられます。
ただし、抗体染色や蛍光染色の工程が核酸やタンパク質の品質に影響する可能性があるため、下流解析を考慮した条件設定が必要です。
明視野観察と蛍光観察
LCM装置で目的細胞を識別する際には、観察方法も重要です。
H&E染色などを用いる場合には、明視野観察によって組織構造を確認できます。
一方、蛍光標識された細胞を選択する場合には、蛍光観察機能が必要になります。
Accuva Cellectでは、明視野観察および位相差観察に対応し、蛍光観察はオプションとして提供されています。
研究対象や使用する染色方法に応じて、適切な装置構成を選択することが重要です。
AutoScanによる画像認識
Accuva Cellectのメーカー資料では、AutoScanソフトウェアによる画像解析機能も紹介されています。
ユーザーが設定した条件に基づいて、画像内の細胞や領域を自動認識する機能です。
染色標本、蛍光標本、IHC標本などに対応し、特にコントラストが明瞭な試料で効果的とされています。
自動認識された領域を確認したうえで、レーザーによる切断・回収を行います。
実験計画で確認したいポイント
免疫染色とLCMを組み合わせる際には、以下の点が重要です。
・使用する抗体や蛍光色素
・目的細胞を識別するための染色条件
・染色工程と核酸品質の両立
・蛍光シグナルの安定性
・回収する細胞数
・下流解析に必要な試料量
まとめ
免疫組織化学や蛍光染色とLCMを組み合わせることで、形態情報だけでは識別しにくい細胞集団を選択的に回収する研究が可能になります。
Accuva Cellectは、明視野・位相差観察に加え、オプションの蛍光観察や画像認識機能を備えたLCMシステムです。
蛍光標識細胞の回収や免疫染色標本への応用については、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。
製造元:LAXCO, Inc.(米国)
国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com