【第8回】微量DNA解析とレーザーマイクロダイセクション:目的細胞から遺伝子変異を調べる

LAXCO

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少数の細胞からDNAを解析する意義

DNA解析では、試料に含まれる細胞の種類や割合が結果に影響することがあります。

例えば、がん組織からDNAを抽出する場合、腫瘍細胞だけでなく、周囲の正常細胞や免疫細胞などに由来するDNAも含まれます。

そのため、腫瘍細胞の割合が低い試料では、目的とする遺伝子変異の検出が難しくなる場合があります。

こうした課題に対応する試料調製技術の一つが、レーザーマイクロダイセクション(LCM)です。

LCMによる目的細胞の濃縮

LCMは、顕微鏡で観察した組織から、特定の細胞や微小領域を選択的に回収する技術です。

病理組織を観察しながら腫瘍細胞が多く存在する領域を回収することで、解析試料に含まれる目的細胞の割合を高めることが期待できます。

例えば、腫瘍細胞が少ない組織試料において、正常細胞の混入を抑えたDNA解析を検討する場合に役立ちます。

ただし、LCMを使用すれば必ず変異が検出できるというわけではありません。検出性能は、DNA品質、回収細胞数、解析手法の感度などにも依存します。

LCMと組み合わせる主なDNA解析

PCR・qPCR

目的領域を回収してDNAを抽出し、特定の遺伝子領域を増幅・解析する研究に利用できます。

次世代シーケンシング(NGS)

LCMで回収した細胞集団からDNAを抽出し、NGSによる遺伝子変異解析などを行うことができます。

領域別の遺伝子解析

同じ組織の中でも、病理学的特徴の異なる領域を分けて回収することで、領域間の遺伝子変異の違いを調べる研究に応用できます。

微量DNA解析で注意したいこと

LCMで回収する細胞数が少ない場合、得られるDNA量も少なくなります。

そのため、以下の点が重要です。

・回収する細胞数とDNA量

・FFPE試料の固定条件

・DNAの断片化や損傷

・抽出工程での回収率

・微量DNAに対応したライブラリー調製法

・コンタミネーションの防止

特に少数細胞からの解析では、試料量の不足や増幅バイアスを考慮する必要があります。

Accuva CellectによるDNA解析用試料の回収

米国LAXCO社のAccuva Cellectは、IRレーザーとUVレーザーを搭載したLCMシステムです。

IRレーザーは少数細胞の回収に、UVレーザーは組織領域の精密切断に適しています。

また、回収した細胞を確認する機能や、実験画像を記録する機能を備えています。

メーカー資料では、LCMで回収した試料の下流解析として、DNA抽出、PCR、NGSなどが紹介されています。

まとめ

LCMは、DNA解析に使用する試料の細胞組成を制御するための有用な技術です。

特に、がん組織など複数の細胞集団が混在する試料では、目的細胞を選択的に回収することで、より詳細な分子解析につながる可能性があります。

Accuva Cellectを用いたDNA解析用試料の回収については、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。

製造元:LAXCO, Inc.(米国)
国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com