最大384ウェルプレートに対応。細胞培養の経時変化を、インキュベーター内で自動観察。
CYTONOTE SCANは、フランスIPRASENSE社が開発した、独自のレンズレスイメージング技術を採用したマルチウェルプレート対応ライブセルイメージングシステムです。
CO₂インキュベーター内に設置し、培養プレートの各ウェルを順次撮影することで、細胞の増殖、コンフルエンシー、細胞移動、形態変化などを経時的に観察できます。
6、12、24、48、96、384ウェルプレートに対応しており、複数の細胞株や薬剤濃度、培養条件を比較する研究に適しています。
対物レンズを使用しないレンズレスイメージング技術により、フォーカス調整を必要とせず、広い視野で細胞を観察できます。
専用ソフトウェア「HORUS」によって、画像取得から定量解析、増殖曲線の作成までを支援します。
CYTONOTE SCANの6つの特徴
1. 最大384ウェルプレートに対応
CYTONOTE SCANは、6、12、24、48、96、384ウェルプレートに対応しています。
各ウェルを順次撮影することで、多数の培養条件を自動的にモニタリングできます。
例えば、異なる薬剤濃度、細胞株、培地条件、添加因子などを設定し、細胞の応答を経時的に比較できます。
多条件の細胞試験や薬剤評価、培養条件の最適化に適しています。
2. レンズレスイメージング技術
CYTONOTE SCANは、IPRASENSE社独自のレンズレスイメージング技術を採用しています。
LED光源から照射された光が細胞によって回折され、その情報をCMOSセンサーで取得します。
取得した回折情報を専用アルゴリズムで処理することで、細胞画像を再構成します。
対物レンズを使用しないため、従来の顕微鏡で必要となるフォーカス調整が不要です。
3. インキュベーター内での長時間観察
CYTONOTE SCANは、CO₂インキュベーター内に設置して使用できます。
培養プレートを繰り返しインキュベーターから取り出すことなく、細胞の状態を長時間観察できます。
これにより、培養環境の変動を抑えながら、細胞増殖や薬剤処理後の変化を経時的に記録できます。
撮影間隔は実験目的に応じて設定でき、数時間から数日間にわたるタイムラプス観察が可能です。
4. 約30 mm²の広視野観察
CYTONOTE SCANは、各撮影位置で約30 mm²の広い視野を取得できます。
多数の細胞を一度に観察できるため、細胞集団全体の増殖や分布の変化を捉えられます。
広視野の画像を利用することで、細胞数やコンフルエンシーを定量的に評価できます。
※ウェル全体を一度に撮影するものではなく、各ウェル内の所定領域を撮影します。
5. ラベルフリーで細胞を観察
CYTONOTE SCANは、蛍光色素や蛍光タンパク質による標識を必要とせず、細胞を観察できます。
蛍光標識工程を省略できるため、細胞増殖や細胞移動などを非標識条件で長時間追跡できます。
また、蛍光観察に伴う光退色を避けられる点も特徴です。
※蛍光標識分子の検出を目的とした装置ではありません。
6. HORUSソフトウェアによる自動解析
CYTONOTE SCANには、専用画像解析ソフトウェア「HORUS」が用意されています。
HORUSを使用することで、各ウェルの画像を取得・保存し、細胞数、コンフルエンシー、細胞サイズなどを解析できます。
さらに、細胞トラッキング、スクラッチアッセイ、管腔形成解析などに対応する専用モジュールも用意されています。
主なアプリケーション
薬剤スクリーニング・薬効評価
複数の薬剤や濃度条件をマルチウェルプレートに設定し、細胞増殖や形態変化を経時的に観察できます。
単一時点の測定では把握しにくい、薬剤処理後の時間依存的な細胞応答を評価できます。
創薬研究における細胞ベースアッセイや、薬剤候補の比較評価に適しています。
細胞増殖・コンフルエンシー解析
各ウェルの細胞数やコンフルエンシーを経時的に解析し、増殖曲線を作成できます。
異なる細胞株、培地組成、血清濃度、添加因子などの条件比較に利用できます。
細胞遊走・スクラッチアッセイ
細胞の移動や遊走をタイムラプス撮影によって観察できます。
スクラッチアッセイでは、細胞のない領域が時間とともに閉鎖する過程を追跡し、細胞遊走の変化を評価できます。
専用解析モジュールによる定量解析にも対応します。
細胞培養条件の最適化
培地組成、培養添加剤、細胞播種密度など、異なる条件を並列に比較できます。
培養条件ごとの細胞増殖を長時間モニタリングすることで、適切な培養条件の検討を支援します。
細胞形態・接着・剥離の観察
細胞の形態変化や接着・剥離の過程を経時的に観察できます。
薬剤処理や培養環境の変化に伴う細胞応答を評価する研究に利用できます。
クローン選択・細胞集団の観察
細胞の増殖や分布を継続的に観察することで、クローン候補の増殖過程の確認などに利用できます。
血管新生・管腔形成解析
血管内皮細胞が形成するネットワーク構造をタイムラプス撮影によって観察できます。
専用解析モジュールを使用することで、管腔形成やネットワーク形成の変化を定量的に評価できます。
HORUS:専用画像解析ソフトウェア
HORUSは、IPRASENSE社が開発した細胞画像取得・解析ソフトウェアです。
CYTONOTE SCANで取得した各ウェルの画像を保存し、培養条件ごとの解析結果をグラフなどで確認できます。
主な機能:
・マルチウェルプレートの自動撮影
・タイムラプス画像・動画の作成
・細胞数の計測
・コンフルエンシー解析
・細胞増殖曲線の作成
・細胞サイズ・形態の解析
・細胞トラッキング
・スクラッチアッセイ解析
・管腔形成解析
※一部の解析機能は追加モジュールです。利用可能な機能はソフトウェア構成によって異なります。
CYTONOTE SCANの基本仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品名 | CYTONOTE SCAN |
| イメージング方式 | レンズレスイメージング |
| 対応プレート | 6、12、24、48、96、384ウェル |
| その他の対応容器 | ペトリ皿 |
| 観察視野 | 約30 mm²/撮影位置 |
| メーカー公称分解能 | 1 µm |
| 観察距離 | 0~5 mm |
| 撮影速度 | 96ウェルプレートを約15分で撮影 |
| 光源 | LED |
| センサー | CMOS、10メガピクセル |
| 対応細胞 | 接着細胞、容器底面の浮遊細胞、3Dスフェロイドなど |
| 対応培地 | 液体、半固体培地 |
| 画像形式 | PNG、JPEG、BMP、TIFF |
| 本体寸法 | 29.5 × 26.5 × 29.5 cm |
| 重量 | 約12 kg |
| 電源 | USB+24 V DC |
| 解析ソフトウェア | HORUS |
※メーカー公表仕様に基づきます。対応プレート、試料条件、撮影速度などは実際の使用条件によって異なる場合があります。
CYTONOTE SCANの使用方法
STEP 1:装置を設置
CYTONOTE SCANをCO₂インキュベーター内に設置し、PCと接続します。
STEP 2:培養プレートをセット
細胞を培養したマルチウェルプレートを装置にセットします。
STEP 3:撮影条件を設定
HORUSソフトウェアで撮影間隔や観察期間などを設定します。
STEP 4:各ウェルを自動撮影
設定した条件に従って、各ウェルを順次撮影し、細胞画像を記録します。
STEP 5:画像解析・条件比較
取得した画像から、細胞数、コンフルエンシー、細胞増殖などを解析し、培養条件ごとの違いを比較します。
このような研究におすすめします
・96ウェルや384ウェルプレートで細胞を長時間観察したい
・複数の薬剤濃度や培養条件を並列に比較したい
・細胞増殖やコンフルエンシーを自動解析したい
・インキュベーター内で細胞を連続観察したい
・ラベルフリーで細胞動態を評価したい
・薬剤スクリーニングや細胞ベースアッセイに活用したい
・マルチウェルプレートの画像取得を自動化したい