ハイスループット細胞スクリーニングシステム
FLIPR Tetraは、GPCRやイオンチャネルの初期リードの同定を目的とした細胞ベースカイネティックアッセイシステムです。
全ウェル同時分注・同時測定が可能で、ハイスループットスクリーニングに適したプレートリーダーです。
蛍光及び発光アッセイに対応しています。
アッセイに応じて変更可能なシステム構成
FLIPR Tetraのシステム構成はライブラリーのサイズ、検出モード、スクリーニングフォーマットに応じた設定が可能で、アッセイ開発からリードの最適化まで一連の移行が容易にできます。
主要なシステム構成- 標準蛍光用カメラまたは蛍光・発光(Aequorin)両用カメラ
- 96, 384, 1536ウェルピペッター(ユーザーによる交換可能)
- アプリケーションの幅が広がるLED励起光源とエミッションフィルター(ユーザーによる交換可能)
- 直感的でわかりやすい制御・解析ソフトウェアScreenWorks
- Aequorinアッセイに適した細胞サスペンションオプション
- ロボットやスタッカーに接続するための内部プレートハンドラーオプションTETRAcycler
細胞ベースカイネティックアッセイに適した機能
FLIPRはプレートリードしながら、任意のタイミングで化合物やリガンドの分注ができます。
そのため、細胞内カルシウムアッセイや膜電位アッセイのような、刺激に対する応答が速い細胞ベースアッセイに適しています。
全ウェル同時分注・同時測定が可能ですので、ウェル間のデータのばらつきを最小化することができます。
FLIPR専用ソフトウェアScreenWorksにより、アッセイ終了と同時にEC/IC値やZ'値が算出されます。
また、オプションのPeakProソフトウェアにより、神経発火や心筋拍動の解析も行うことができます。
光学系の特徴
細胞ベースの蛍光カイネティックアッセイでは、過不足ない励起光を照射することにより、細胞へのダメージやフォトブリーチを最小化することが重要です。
そのため、FLIPRでは細かな光量調整が可能なLEDを励起光源に採用しています。
また、バックグラウンドを最小化するために、プレート面に対して一定の角度をつけて励起光を照射しています。
感度良く蛍光シグナルを検出するために、各アプリケーションに対応した専用フィルターをご用意しています。
カスタムでフィルターを製造することも可能です。
検出カメラは蛍光専用、蛍光・発光両用の2種類があります。
ターゲットアッセイ | Excitation (nm) |
Emission (nm) |
---|---|---|
Fura-2 | 335-345 380-390 |
475-535 |
MQAE | 360-380 | 400-460 |
VSP | 390-420 | 440-480 |
CFP,eCFP | 420-455 | 475-535 |
Calcuim,Fluo-4 (デフォルト光学系) |
470-495 | 515-575 |
Calcuim,Fluo-3 | 495-505 | 526-586 |
MP | 510-545 | 565-625 |
Alexa 633&Bodipy | 610-626 | 646-706 |
Custom Assay | カスタムフィルター |
フレキシブルな化合物分注・最適化可能なミキシング効率
FLIPRではフレキシブルな化合物分注を行うため、ソースプレートから化合物を吸引し、リードプレートに添加する分注機構となっています。
そのためインジェクターで問題となる化合物の切り替えに要する手間が不要で、デッドボリュームやコンタミネーションのリスクも解消されます。
細胞ベースアッセイのシグナルは、化合物のミキシング効率の影響を大きく受けます。
FLIPRではミキシング効率を最適化するために、化合物を分注する際の高さ・スピード・ボリュームなどの設定のほか、ピペッティングの設定が可能です。
- 細胞内カルシウムアッセイ
- 細胞膜電位アッセイ
- ミトコンドリア膜電位アッセイ
- 化合物心毒性評価
- VSPアッセイ
- 細胞内pHアッセイ
- FRETアッセイ
- レシオメトリックアッセイ(2Ex/2Em)
- ルシフェラーゼアッセイ
- イクオリン(Aequorin)アッセイ