スクラッチ試験機の選定で重要なこと
材料やコーティングの耐傷付き性を評価するために、スクラッチ試験機の導入を検討する企業や研究機関は少なくありません。
しかし、スクラッチ試験機には、試験荷重、接触子、測定機能、試験モードなど、さまざまな違いがあります。
装置選定では、価格や装置サイズだけでなく、評価目的に適した試験が実施できるかを確認することが重要です。
今回は、スクラッチ試験機を選ぶ際に確認したい7つのポイントを紹介します。
1. 試験荷重の範囲
スクラッチ試験では、材料やコーティングの種類によって適切な荷重が異なります。
TRIBOscratchの標準荷重範囲は1~100 Nです。
また、オプションとして0.5~50 Nの高分解能荷重構成も用意されています。
評価対象に適した荷重範囲を選択することが重要です。
2. 一定荷重と漸増荷重への対応
一定荷重試験は、異なる材料を同じ条件で比較する場合に適しています。
一方、漸増荷重試験は、傷やコーティングの損傷が発生する荷重を調べる場合に利用できます。
TRIBOscratchは、両方の試験モードに対応しています。
3. 接触子の種類
スクラッチ試験では、接触子の形状や材質が試験結果に影響します。
TRIBOscratchでは、ボール、ロックウェルダイヤモンド、Boschピンなどの接触子が用意されています。
また、試験目的に応じたカスタム形状にも対応しています。
4. 摩擦力測定の必要性
摩擦係数や摩擦力の変化を評価したい場合には、摩擦力測定機能が重要です。
TRIBOscratchには、摩擦力測定オプションが用意されています。
試験中の摩擦力と表面損傷を組み合わせて解析することで、材料の摩擦・摩耗挙動を詳しく評価できます。
5. 直線摩耗試験への対応
スクラッチ試験だけでなく、繰り返し摩耗試験も実施したい場合には、装置の対応範囲を確認する必要があります。
TRIBOscratchは、直線往復摩耗試験にも対応しています。
スクラッチ試験と摩耗試験を1台で実施できることは、装置選定時の検討ポイントになります。
6. 試料サイズと固定方法
試料の寸法や形状によって、適切な試験装置は異なります。
TRIBOscratchのメーカー公表仕様では、作業エリアは200 × 200 mm、取付プレートは280 × 230 mm、Z方向のクリアランスは100 mmです。
実際の試験では、試料の固定方法や接触子との位置関係も確認する必要があります。
7. データ解析とレポート作成
試験結果を研究開発や品質管理に利用する場合には、データの保存や解析機能も重要です。
TRIBOscratchは、USB経由のCSVデータ出力に対応しています。
また、PC用評価ソフトウェアやレポートテンプレートも用意されています。
試験条件と結果を記録することで、材料比較や品質管理に活用できます。
TRIBOscratchの主な仕様
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 標準荷重範囲 | 1~100 N |
| 高分解能荷重構成 | 0.5~50 N(オプション) |
| 最大移動速度 | 1,500 mm/s |
| 作業エリア | 200 × 200 mm |
| Z方向クリアランス | 100 mm |
| 試験モード | 一定荷重、漸増荷重、直線往復摩耗 |
| 摩擦力測定 | ±25 N(オプション) |
| データ出力 | USB/CSV |
| 操作 | タッチスクリーン |
※装置仕様やオプション構成は変更される場合があります。
まとめ
スクラッチ試験機を選ぶ際には、荷重範囲、試験モード、接触子、摩擦力測定、試料サイズ、解析機能などを総合的に確認することが重要です。
TRIBOscratchは、スクラッチ試験と直線摩耗試験を1台で実施できる、モジュール構成の表面評価装置です。
株式会社インミディアムでは、TRIBOTRON社のTRIBOscratchを取り扱っています。
評価対象や試験規格に応じた装置選定、お見積りについては、お気軽にお問い合わせください。
製造元:TRIBOTRON AG(スイス)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com