摩擦と摩耗は同じではない
材料表面の耐久性を考える際には、「摩擦」と「摩耗」という2つの現象を区別することが重要です。
摩擦は、接触する2つの物体が相対的に動く際に、その動きを妨げる力が発生する現象です。
一方、摩耗は、接触や摩擦によって材料表面が損傷したり、材料が失われたりする現象です。
摩擦係数が低い材料でも、必ずしも摩耗が少ないとは限りません。
そのため、材料の表面耐久性を評価する際には、摩擦と摩耗の両方に注目することが重要です。
直線往復摩耗試験とは?
直線往復摩耗試験は、一定の荷重を加えながら、接触子を試料表面上で繰り返し往復させる方法です。
同じ場所に繰り返し摩擦を与えることで、表面の摩耗や損傷の進行を評価します。
試験後には、摩耗痕の幅や深さ、表面状態などを観察することができます。
TRIBOscratchの直線摩耗試験
TRIBOscratchは、スクラッチ試験に加え、直線往復摩耗試験にも対応しています。
電子制御による荷重負荷機構とリニアサーボ駆動を組み合わせ、設定した条件で接触子を往復運動させます。
一定荷重のもとで繰り返し摩擦を与えることで、材料やコーティングの摩耗挙動を比較できます。
摩擦力測定オプション
TRIBOscratchには、摩擦力測定オプションが用意されています。
このオプションを使用することで、試験中の摩擦力や摩擦係数を測定できます。
メーカー公表仕様では、摩擦力測定範囲は±25 Nです。
摩擦力の変化と試験後の表面損傷を組み合わせて評価することで、摩耗挙動をより詳しく検討できます。
※摩擦力測定機能はオプションです。
主な応用分野
・樹脂材料の摩擦・摩耗評価
・金属表面のコーティング評価
・硬質膜の耐摩耗性比較
・表面処理条件の最適化
・機械部品の接触摩耗評価
・異なる材料組み合わせの比較
試験結果を比較する際の注意点
摩擦係数や摩耗量は、荷重、速度、接触子の材質、表面粗さ、温度、湿度などによって変化します。
そのため、異なる材料を比較する場合には、試験条件を統一することが重要です。
また、摩擦係数だけで耐摩耗性を判断せず、摩耗痕の観察や摩耗量の測定などを組み合わせることが望まれます。
まとめ
摩擦と摩耗は密接に関係していますが、異なる現象です。
TRIBOscratchは、直線往復摩耗試験とオプションの摩擦力測定を組み合わせることで、材料表面の摩擦・摩耗特性を評価できます。
摩擦係数測定や直線摩耗試験をご検討の際は、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。
製造元:TRIBOTRON AG(スイス)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com