製品表面の耐久性は、使い続けることで問われる
スマートフォン、家電製品、自動車内装部品、住宅設備など、私たちの身の回りには、日常的に手で触れる製品が数多く存在します。
こうした製品では、長期間の使用によって、表面の塗装や印刷が薄くなったり、光沢が変化したり、コーティングが摩耗したりすることがあります。
製品の外観品質を維持するためには、実際の使用環境を想定した表面耐久性の評価が重要です。
しかし、人の手による摩耗は、単純な摩擦だけではありません。
指の柔軟性、皮膚表面の凹凸、押し付ける力、繰り返し動作、汗やハンドクリームなど、複数の要因が関係します。
このような複雑な摩耗現象を実験室で再現するために開発された装置が、スイスTRIBOTRON社のTRIBOTOUCHです。
TRIBOTOUCHとは?
TRIBOTOUCHは、人の指による接触・摩擦を模擬し、製品表面の耐摩耗性を評価するための試験装置です。
人工指に相当する試験機構を使用し、一定の荷重を加えながら、試料表面に繰り返し摩擦運動を与えます。
高応答のリニアモーターと精密な運動制御を組み合わせ、試験条件を管理できることが特徴です。
また、試験に使用する繊維や液体などの供給機能も備えており、機械的な摩耗と接触媒体の影響を組み合わせた評価に対応します。
一般的な摩耗試験との違い
表面の耐久性評価には、回転摩耗試験やスクラッチ試験など、さまざまな方法があります。
これらは材料の耐摩耗性や耐傷付き性を調べるうえで重要ですが、必ずしも人の指による接触を直接模擬するものではありません。
TRIBOTOUCHは、人工指を用いた接触と直線的な摩擦運動を組み合わせることで、人が製品に触れる状況を想定した試験を行います。
特に、印刷された文字や記号、装飾コーティング、日常的に触れる操作部品などの評価に適しています。
主な装置仕様
メーカー公表の標準モデルの仕様は以下のとおりです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 試験荷重 | 1、5、10 N(最大30 Nまで対応) |
| 標準試験速度 | 60 mm/s |
| 速度調整 | 最大2,000 mm/s |
| 摩擦距離 | 1~40 mm |
| 試験サイクル | 1~1,000万回 |
| 液体供給 | 自動供給 |
| 繊維供給・巻き取り | 自動 |
| 使用温度 | +10~+30℃ |
※試験条件や使用可能な機能は、装置構成およびアクセサリーによって異なります。
どのような製品に利用できるのか?
TRIBOTOUCHは、例えば次のような製品の表面耐久性評価に活用できます。
・自動車内装の操作ボタンや加飾部品
・家電製品のスイッチや操作パネル
・キーボードや入力機器の印刷表示
・水栓金具や住宅設備の表面仕上げ
・時計やアクセサリーの装飾コーティング
・各種樹脂・金属部品の塗装面
まとめ
製品表面の耐久性は、材料そのものの強度だけでなく、実際の使用環境でどのような摩擦を受けるかによっても変わります。
TRIBOTOUCHは、人の手による繰り返し接触を模擬し、表面の摩耗や外観変化を評価するための試験装置です。
株式会社インミディアムでは、スイスTRIBOTRON社のTRIBOTOUCHを取り扱っています。
試験対象や評価目的に応じた装置構成、お見積りについては、お気軽にお問い合わせください。
製造元:TRIBOTRON AG(スイス)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com