自動車内装では外観品質の維持が重要
自動車の内装部品には、樹脂、塗装、金属調コーティング、加飾フィルムなど、さまざまな表面仕上げが使用されています。
特に、ドアハンドル、操作スイッチ、センターコンソール、インフォテインメント機器などは、乗員が繰り返し手で触れる部品です。
こうした部分では、長期間の使用によって塗装の摩耗、光沢の変化、印刷の消失、表面の傷付きなどが生じる可能性があります。
自動車内装の品質評価では、見た目の美しさだけでなく、使用に伴う変化を適切に評価することが重要です。
人の手による摩耗は複雑
人が操作部品に触れる際には、指で押す、滑らせる、こするなど、さまざまな動作が発生します。
さらに、指先の柔軟性や汗、皮脂、ハンドクリームなどが表面の摩耗挙動に影響することがあります。
単純な硬質接触子によるスクラッチ試験だけでは、こうした使用条件を十分に表現できない場合があります。
そのため、人の指による接触を想定した摩耗試験が役立ちます。
TRIBOTOUCHによるハンドアブレージョン試験
スイスTRIBOTRON社のTRIBOTOUCHは、人工指による接触と繰り返し摩擦運動を模擬する試験装置です。
高応答のリニアモーターによって摩擦運動を制御し、試験荷重、速度、摩擦距離、繰り返し回数などを設定できます。
また、試験媒体として繊維や液体を供給する機能を備えています。
これにより、材料やコーティングの違いによる摩耗挙動を、管理された条件下で比較することができます。
自動車関連で考えられる評価対象
操作ボタン・スイッチ
頻繁に触れる操作部品では、印刷された記号や文字の耐久性が重要です。
繰り返し摩擦による表示の変化を評価することで、材料や印刷方法の比較に利用できます。
内装樹脂部品
樹脂表面の塗装や加飾層について、摩擦後の外観変化や摩耗状態を比較できます。
金属調・装飾コーティング
PVDコーティングなどの装飾表面では、摩耗による光沢や色調の変化が品質に影響します。
TRIBOTOUCHを利用した硬質装飾コーティングの比較試験事例も紹介されています。
試験条件を設定する際のポイント
自動車内装部品の評価では、試験条件を実際の使用状況や顧客仕様に合わせて設定する必要があります。
例えば、荷重、摩擦距離、試験回数、接触媒体、試験後の判定方法などを明確にします。
試験後には、目視評価だけでなく、必要に応じて色差、光沢、表面粗さ、顕微鏡観察などを組み合わせることで、変化を定量的に評価できます。
なお、試験回数を実際の使用年数へ直接換算するには、別途相関データが必要です。
まとめ
自動車内装の表面耐久性を評価するには、材料の硬さや耐傷付き性だけでなく、繰り返し接触による摩耗も考慮することが重要です。
TRIBOTOUCHは、人工指を用いた摩耗試験により、塗装・印刷・加飾コーティングなどの評価を支援します。
自動車関連部品の表面耐久性評価をご検討の際は、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。
製造元:TRIBOTRON AG(スイス)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com