人の手による摩耗は、単なる摩擦ではない
スマートフォン、家電製品、自動車内装、住宅設備など、日常的に手で触れる製品には、さまざまな表面処理が施されています。
こうした製品では、繰り返し触れることによって、塗装の摩耗、印刷の消失、光沢の変化などが生じる場合があります。
しかし、人の手による摩耗を評価する際には、機械的な摩擦だけでなく、汗、皮脂、ハンドクリームなどの影響も考慮する必要があります。
これらの物質は、表面と接触媒体の摩擦状態や、コーティングの化学的な安定性に影響する可能性があるためです。
接触媒体によって摩耗挙動が変わる可能性
同じ材料であっても、乾燥した状態と液体が存在する状態では、摩耗挙動が異なる場合があります。
例えば、液体が潤滑剤として働けば摩擦が低下することがあります。一方、液体の成分が塗膜や樹脂に作用し、表面の軟化や劣化につながる可能性もあります。
そのため、製品の実使用環境に応じて、適切な接触媒体を選択することが重要です。
TRIBOTOUCHによる接触媒体を用いた摩耗試験
スイスTRIBOTRON社のTRIBOTOUCHは、人の指による接触を模擬するハンドアブレージョン試験装置です。
人工指による繰り返し摩擦運動に加え、試験用の繊維や液体を供給する機能を備えています。
このため、乾燥条件と液体を使用した条件で、材料表面の変化を比較する試験などが考えられます。
ただし、汗や皮脂、ハンドクリームなどの具体的な媒体への適合性は、材料との相互作用や装置の供給系への影響を含めて確認する必要があります。
評価時に確認したい項目
・摩擦前後の色差や光沢
・印刷・塗装の摩耗状態
・コーティングの剥離
・表面粗さの変化
・接触媒体による変色や軟化
・乾燥条件と湿潤条件の違い
摩擦と化学的影響を区別するためには、媒体のみを接触させる対照試験を設けることも有効です。
まとめ
人が日常的に触れる製品の耐久性を評価する際には、摩擦だけでなく、接触媒体の影響を考慮することが重要です。
TRIBOTOUCHは、人工指による繰り返し摩擦と液体供給機能を組み合わせた試験を検討できる装置です。
表面処理材料や塗装、印刷の耐久性評価については、株式会社インミディアムまでお問い合わせください。
製造元:TRIBOTRON AG(スイス)
日本国内取扱い:株式会社インミディアム
https://www.inmediam.com